第四章プロローグ
『闇を抜けた先に光はない
光を抜けた先に闇はない
所詮それら二つは隣り合っていて
まったく異なる二つなのだから』
「・・・アガングスの詩集・・・か・・・」
いつの間にか傍らにいた老人に、少年は驚きを隠せない。
「戎璽様・・・」
「準備は出来ておるな?フェリオ」
戎璽は少年に語りかけた。
「はい。バリバリOKです」
「その日本語は・・・まあよいわ。ゆくぞ・・・」
彼らは歩き出した。
彼らの後ろには、さらに何人かの影が控えていた。
少年――フェリオは、頭の中で、先ほどの詩集を思い返していた。
『彼らが闘う理由はひとつ
それが義務であり、権利だからだ』
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